イスラエル その3 〜キリストの足跡をめぐる旅〜


エルサレムを出て、次はベツレヘムに向かいました。
ベツレヘムは、イエス生誕の地として知られています。
今のベツレヘムは、パレスチナ自治区となっています。ベツレヘムの町はイスラエルによって作られた分離壁によって周囲を囲まれています。
私たちのバスは、日本人観光客の貸切バスだったので、特に何もチェックされることなく、すんなりと行き来をしましたが、個人での往来となると色々面倒なようです。特に、パレスチナ側からイスラエル側に行くのが。
イスラエル側の主張は、自爆テロを防ぐためらしいのですが・・・。なんとも複雑な心境です。

ベツレヘムの次は、イスラエル北部のガリラヤ湖へ向かいました。
エルサレムに行く前にイエスが活動していた場所で、縁の地がたくさんあります。

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《メンジャー広場》
ベツレヘムの中心地らしいです。
正面に見えるのは、イスラムのモスク。塔のてっぺんの月マークがイスラムを表しています。
広場をはさんで向かい側が聖誕教会。

《聖誕教会》
この地を、イエス生誕の地としたのは、ローマ帝国コンスタンティヌス帝の母ヘレナ。
325年にコンスタンティヌス帝が教会を建てました。
現在の建物は、十字軍時代に修復されたものだとか・・・。
十字軍って、いつよ?

コンスタンティヌス帝時代のモザイク↓↓

《ギリシャ正教の祭壇》
扉をくぐりぬけて中に入ると、正面にはギリシャ正教の祭壇があります。
ギリシャ正教の祭壇はやたら煌びやかなランプが吊り下げられています。
キラキラ、キラキラ・・・、何か意味があるのでしょう、きっと。

《聖堂の天井》
石造りの外見からは想像できませんでしたが、実は天井は木組みです。
下からみると十字の形になっていました。

《イエス生誕の場所》
祭壇の地下に洞窟があり、そこにイエスの生まれた場所を示す星形があります。
洞窟といってもピンとこない写真ですが、この穴の下には岩があるんです。

私の勝手なイメージでは、飼い葉桶の中に生まれたばかりのイエスは寝かされていたと書かれていたので、なんとなく馬小屋で生まれたのかなと思ってたんですが・・・。
洞窟ねぇ。

《聖カテリーナ教会》
聖誕教会のとなりにあるカトリック・フランシスコ派の修道院。
クリスマスイブにテレビ中継されるミサがあるのはここだそうです。
日本でもやってるのでしょうか?見たことないけど・・・。

扇風機が空調設備?と思われるかもしれませんが、日本のように湿気がないので7月でも教会の中など、建物の中や日陰はそんなに暑くなかったです。

ステンドグラスのアップ↓↓

《ヒエロニムスの洞窟》
聖カテリーナ教会の地下にも洞窟があります。
聖誕教会の地下洞窟もこんな感じだったのでしょう。

ヒエロニムスは、ヘブライ語の聖書をラテン語に翻訳した人だそうです。
かすかに世界史に出てきた記憶があるような、ないような・・・。
この洞窟にこもって、翻訳をつづけたそうです。

暗いです。

《聖カテリーナ教会》
外からみた教会。
真ん中の銅像はヒエロニムス。

ひとつ気になるのは、正面の☆とか、ヒエロニムスの横のベルが、見た目は電飾っぽく見えたのだけど、夜光るんだろうか・・・?
最近クリスマス時期に流行ってる家を飾る電飾っぽく見えたんだなぁ、これが。
これとは別に、エルサレム・クロスの電飾っぽいのもあったんですが・・・。
気になる〜〜!

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ベツレヘムからガリラヤ方面に行くとき、またエルサレム付近を通過。
途中、SEA LEVELを通過。
海抜0m地点です。

記念撮影用ラクダちゃん。
もちろん有料です。↓↓

エルサレム郊外の風景
ここだけに限らず、オアシス以外はすべてこんな感じの荒野が延々続いていました。
日本と違い森だの林だのが全然ありません。

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《ガリラヤ湖畔・カペナウム》
マタイによる福音書第4章12節〜13節
「さて、イエスはヨハネが捕えられたと聞いて、ガリラヤへ退かれた。そして、ナザレを去り、セブルンとナフタリとの地方にある海辺の町カペナウムに住まわれた。」

《シナゴーグ》
イエスが説教したシナゴーグ。
ただし、イエスの時代のものは、この遺跡よりもっと下にあるらしい。
この辺りは、全然都市化されていないので、本当に2000年前のそのままなのでしょう。
ユダヤ教縁の遺跡も多数発掘されているそうです。

《人懐っこいネコ》
こんな所でネコをいじめる人はいないようで、人懐っこくて、私たちがガイドさんを説明を座って聞いていると、すりすり寄ってきました。

《山上の垂訓教会》
マタイによる福音書第5章1節
「イエスは、この群衆を見て、山に登り、座につかれると、弟子たちがみもとに近寄ってきた。」

・・・という、その山がここです。
ここで、イエスは「8つの幸いの言葉」や「神への祈りの言葉」などを教えたそうです。
詳しくは、聖書を読んでください。(第5章〜第7章)

《教会から見たガリラヤ湖》
“おびただしい群衆がきてイエスに従った”とのことなので、ここを群衆が埋め尽くしたのでしょうか?

《教会の祭壇》
この教会の祭壇は、とても珍しい形でした。
聖堂の中心に祭壇があるのです。
祭壇の上のドームは、八角形をしていて、祭壇を囲むイスも八角形に並んでいました。

《祭壇の上のドーム》

1.ここのろ貧しい人たちはさいわいである。天国は彼らのものである。
2.悲しんでいる人たちは、さいわいである。彼らは慰められるであおる。
3.柔和な人たちは、さいわいである。彼らは地を受けつぐであろう。
4.義に飢えている人たちは、さいわいである。彼らは飽き足りるようになるであろう。
5.あわれみ深い人はたちは、さいわいである。彼らはあわれみを受けるであろう。
6.心の清い人たちは、さいわいである。彼らは神を見るであろう。
7.平和をつくり出す人たちは、さいわいである。彼らは神の子と呼ばれるであろう。
8.義のために迫害されてきた人たちは、さいわいである。天国は彼らのものである。

八角形のそれぞれの壁に、ラテン語で幸いの言葉が書かれていました。

《聖職者の団体》
向こうから聖職者の行列が近づいてきました。
多分この教会の聖職者の方々ではありません。
なぜなら、この写真には写っていませんが、カメラでうれしそうに教会を撮りながら歩いている人が少なからずいたからです。
巡礼に来られたのなら、憧れの教会に来たわけですしね。

《法王ヨハネ・パウロ二世の祭服》
2000年3月24日
ヨハネ・パウロ二世がイスラエルを訪問した際、ここでミサを行われたそうです。
約10万人の信者が、丘を埋め尽くしたとか・・・。

でも、その10万人の人達、どうやって帰ったのだろう・・・。
なーんもない所だったんだけどなぁ。

《パンと魚の奇跡の教会》
マタイによる福音書第14章15節〜
「夕方になったので、弟子たちがイエスのもとにきて言った。
『ここは寂しい所でもあり、もう時もおそくなりました。群衆を解散させ、めいめいで食物を買いに、村々へ行かせてください。』
するとイエスは言われた。『彼らが出かけて行くには及ばない。あなたがたの手で食物をやりなさい。』
弟子たちは言った。『わたしたちはここに、パン5つと魚2匹しか持っていません。』
イエスは言われた。『それをここに持ってきなさい。』

そして群衆に命じて、草の上にすわらせ、5つのパンと2匹の魚とを手に取り、天を仰いでそれを祝福し、パンをさいて弟子たちに渡された。
弟子たちはそれを群衆に与えた。
みんなの者は食べて満腹した。
パンくずの残りを集めると、十二のかごにいっぱいになった。」

・・・という奇跡の場所と言われています。
中庭の噴水の口が、魚になっていました。
顔がコワイです。

《教会の中》
祭壇の下に、少しだけ岩が出ているのですが、何か意味があるのでしょうが、わかりません。
祭壇の前に、パンと魚の奇跡を描いたモザイクがあります。

岩の中央が緑に光っているのは、他のだれかのビデオの光があたっているから。

《ペテロ首位権教会》
マタイによる福音書第4章18節〜
「さて、イエスがガリラヤの海辺を歩いておられると、ふたりの兄弟、すなわち、ペテロと呼ばれたシモンとその兄弟アンデレとが、海に網を打っているのをごらんになった。
彼らは漁師であった。
イエスは彼らに言われた。『わたしについてきなさい。あなたがたを人間ととる漁師にしてあげよう。』
すると、彼らはすぐに網を捨てて、イエスに従った。

《ペテロに宣教するイエスの銅像》 ガリラヤ湖畔に建つ教会で、イエスがペテロとその兄弟に最初に出会った場所だと言われています。
こんな銅像も立ってました・・・。

《MENSA CHRISTI》
この教会の祭壇です。岩です。
この岩の上で、復活後のイエスが弟子に食事を与えたとされています。
メンザ・クリスティとは、ギリシャ語で“キリストの食卓”という意味。




ステンドグラス。ヤシの木南国っぽい。↓↓

《ミサをする巡礼者たち》
庭でミサをしている人たちを見ました。
こうやって、イエスの足跡を辿りながら、縁の場所でミサをするようです。

湖畔に降りていくと、一人聖書を読みながら熱心に祈っている女性を見かけました。

イエスの足跡をめぐる旅はここで最後となりました。
たった3日間で、これだけの教会など縁の地をめぐったのですから、振り返ればずいぶんと詰め込みな旅だった気がします。
でも、案内をしてくれたガイドさんは、エルサレム在住の日本人の方ですが、非常に造詣が深い方で、それぞれの場所で、ゆっくり聖書を読んでくださり、充実した内容の旅となりました。
思いつきに近い旅先だったのですが、行って本当によかったと思います。
この後、陸路でイスラエルからヨルダンへ国境越えをしました。

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最後に・・・
ガリラヤ湖畔のレストランで、魚料理を食べました。
セント・ピーターズ・フィッシュ。
聖ペテロの魚・・・そのままやん。

結構大きい魚で揚げてあります。
大きさは一緒に写っているケロリーヌちゃんの顔の幅が8.5センチなので、約17〜18センチってとこ?
出てきた瞬間、こんなの一人一匹も食えねーよ、と思っていましたが、なんと・・・。
めっちゃ、おいしかったのです!!
この旅行中、一番おいしかった食事でした。あっという間に完食。
付け合せのポテトも一つ残らず食べて、大満足vv
やっぱりおいしいものを食べるとシアワセな気分になりますね。
この魚料理は、もう一度食べたいです。

ではでは、最後まで読んでくださった方、ありがとうございます!

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おわり


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